2016年06月29日

東部水道企業団は「大丈夫です」

最後は私の私見です
現在の「50年計画」にせよ「連携」にせよ
課題はたくさんあります

50年後の地域の姿は
大きく変わっていることでしょう
気候変動による環境も
変わるかも知れません



水道の技術も含めて進歩しているはずです
しかし 変わらぬことは
人が住む限り「水」は必要ということ
それが今の形を踏襲しているとは限りません

現在の計画は
いま言われている人口減少に対して
企業団の生き残りのためには
「蛇口から水道水を常に出す」
併せて「企業団経営の見通し」をたてる

そのためにハード面では
インフラ計画の根幹部分の
考え方を変えることにより
大きな課題であった「財源不足」を解消させる

当然スリムになったインフラ施設の
維持管理の節減も図られる

これで50年間限定ではあるが
企業団の経営及び水道の本分である
「常に蛇口から出る」は見通しがたった

あわせて「プラス効果」としている
周辺との連携はおろか
「佐賀県一水道」や県を跨いだ
「流域水道」が議論されるはず

それがどう推移しようと実現すれば
「それだけプラス効果」もこのシナリオ

問題は全てがまだ計画・構想だということです
実現させないと机上の空論

そのための真の課題は職員力アップ
全国で水道職員・技術者職員の不足が
課題になっています

しかし東部水道には水道のプロ集団が健在です
これだけのシナリオを描き
関係者の皆さんに
説明・納得させることが出来る
プロ集団です

この東部水道企業団を担うことは
ある面当然として
地方の県の流域の水道

いや水道のみならず
地域で必要となる企業団として
役割を担い真のプロ職員となって欲しい


いや なるべき
そんな「志」を持った職員に
育ちつつあることも
申し添えておきます

職員の皆さん
「この企業団は大丈夫
先進的な取り組みを実行している
トップランナーとしての自信を持て
地域の核として頑張れ」  


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2016年06月28日

新たな展開㉒「今後のキー・職員力」

今月の課長会報告と重なりますが
「この新たな展開」で一番大事なことは職員力

ほぼ同じ文面ですが敢えて再度掲載を
常に組織の発展は職員力にかかっています
重要なことは「人」です

例えばテーマとしてきた50年計画
職員総がかりで大まかなシナリオはできた
水道の責任や企業団の将来経営の目途もついた

でも その作成においては極論すれば
「作業自体の難しさはない」

難しいのは
「必要な更新を必要な時期までに完了させる」には
大きな財源不足が想定され
その解消策を立案しなければ「砂上の楼閣だ」と
容易に想像できる作業だった ということ

職員は水道事業で飯を食っている訳で
細々な計算をしなくても状況の把握は
当然出来るし分かってもいた

だからこそ解決出来ないほどの大きな課題であって
説明が出来ないということも想像できる

だからこそ他の事業体での作業が遅々として進まない
これが本音の理由だと私は思います

しかし立派な解消案を立案した
このことには もっと「自信」を持っていい
しかし 問題も含んでいる
今後の実施への肉づけ・補強も必要だが
また極論で言えば
「今後 何十年間も考える必要がなくなる」
これが一番怖いこと

常に50年計画は単なる計画であって
都度・都度「より良い」案を考え続ける
風土をつくってもらいたい

また その時期がくれば
否応なしに考える事態もある

例えば佐賀市との新浄水場の
「共同建設・共同管理」案や
北茂安浄水場の全面更新

しかし佐賀市との共同の時期はその更新期
今から15年後 今の40歳代がリーダー
北茂安浄水場の全面更新は30年後
今の20歳代だ


40歳以下の職員「大丈夫か 覚悟を」
そのためには継続が必要
職員力が必要

それらのスムーズな実現には
日頃から「させる」
執行部の皆さんの仕事は
職員に先のことを考え「させる」
具体的に様々な選択肢を想像「させる」
これをお願いしたい  


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2016年06月27日

新たな展開㉑「今後のシナリオ」

今後50年間の経営・事業の概要はできました
しかし まだ基本構想程度

今後は事業の実施計画を策定し
その案で構成市町との優先順位の協議

既存管の現実的な耐用年数の
調査結果の検証も大事なことです

それらの基礎データに基づいて
再度のアセットマネジメントを作成し
最終的には経営計画の作成

これらの期間を2年程度とし平成30年度から実施
これが「管更新事業」のシナリオ


一方の周辺との連携協議も継続
併せて「浄水場の分散化」案の
具体シナリオの検討

当然 佐賀市の浄水場更新との
関係も出てくる

ここで多くの具体策は控えますが
「多くのシナリオ」が考えられます
その時の社会環境等々勘案し
利用者優先の考えでお互いが議論すれば
良い結果になるはず

そのためにも日頃からの議論
そして情報の開示
このふたつが実現への近道だと思います
  


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2016年06月24日

水天宮祈願と「管布設講習会」

梅雨らしく雨が続いています
地震被害への追い打ちのような集中豪雨
もう沢山です

雨が続きダムへの貯水は
今のところ問題はないですが
適度な雨が一番

そこで筑後川の恵みを享受している
三企業団と水資源機構の有志で
久留米の水天宮に祈願に行きました

厳密には宗教行事
種々の経費は個人負担です

神殿に座り祈願をお願いし玉串奉奠
「命の水・枯れることがない程度の天の恵みを」と
しっかりお願いをしました

シリーズを継続している現在
日常の報告等が出来ずにいます
毎日毎日の報告ネタには困らないほど
テーマはありますが

そのなかで
今後の管の耐震化や老朽管の更新事業に欠かせない
ダクタイル鋳鉄管の講習も実施されています

一日がかりの講習会で
設計での注意点等を中心とした職員への座学
管工事組合の皆さんと職員での実技講習


(写真:実技講習の様子)

今後は計画・設計・施行・管理
職員は当然 関係する方々との二人三脚で
更新事業のスピードアップが必要です
自信を得たとの顔をみました
やってくれることでしょう

指導を頂いた日本ダクタイル鉄管協会の皆さま方
ありがとうございました
  


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2016年06月23日

「東部水道50年計画」を記者発表しました

6月14日に企業団において
記者発表を行いました
その日のニュースで放映され
16日の新聞にも掲載されました

内容についてはこのブログに
繰り返し書いてきましたので
そちらを読み返してください

まだまだ概要骨子的な計画ですが
将来の佐賀東部地域の水道について
職員で検討してきた計画です

企業団議会への報告も済んだところで
すぐに記者発表の予定でしたが
熊本地震への対応でこの時期となりました

災害派遣で活動した職員は
地震に強い水道管
いつでも蛇口から出る水道水が
いかに住民の皆さんにとって大切か
肌で感じ取ってきたはずです

その気持ちを忘れず
水道マンとしての思いを込めた
地域の役に立つ詳細な実施計画の
作成作業に入ります

いつでも水道水が出る佐賀東部地域の水道
当たり前のことですが大事なことです
  


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2016年06月22日

新たな展開⑳「3月議会報告の概要」

「今のままで運営したら」と
概算ではじいた50年先
20年間は大丈夫

しかし30年後から赤字が生まれ
50年後は屋台骨が折れるかも分からない

具体的には現状で更新が完了するのは75年後
耐用年数を考えれば
「平時に水道水が出ない」ことも想定される

これは企業団の存在価値を問われる由々しき事態
将来の不足財源は200億円超
人件費カットや民間委託のレベルとは「桁が違う」

そこで この50年計画
必要な施設や管路の更新を全て終える
その財源は用水事業のインフラを見直して

課題である水源の2元化も視野に入れる
理論的には十分に実現できる

その結果 50年間の経営の見通しがたった
もちろん 人口減少による収入減等や
水道料金の値上げも常識的な範囲で収まる

その具体は
送水本管は耐用年数からして50年後以降
水道管路は 75mm以上は全て計上

50mm以下については
基本は修繕対応
しかし30年後に
地域の人口状況等を検討し
必要ならば更新を行う

理由は人口動態等現状では想定できない
150mm以上の管路は全て耐震管に更新
ただし 危機管理上重要な施設への管路は耐震管とする

浄水場計画は新浄水場を大口送水先の
佐賀市付近で検討
既存の北茂安浄水場は30年後に縮小して全面改築

なお 新浄水場については佐賀市との連携協議を前提
先々の佐賀市の浄水場更新時に
「共同建設・共同管理」のイメージ

将来 議論になるであろう佐賀県一水道にも対応できるし
「連携や統合」が実現できればプラス効果として
利用者の皆さまに還元できる

説明に議員の皆さまも同意され
50年計画は承諾して頂きました
  


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2016年06月21日

新たな展開⑲「有識者会議の議論」

職員達で作成した「50年計画」の骨子案
やはり第三者の方々に検証をして頂きたい
その結果は

「職員での取り組みに意義がある」
「送水システムの再構築はリスク回避とコストが両立」
「まず自立・プラス効果として連携」是非成功事例を

「用水・水道の同一経営における構築プラン」は貴重
「全国モデル」になる発信を
以上の考察を頂きました

この有識者会議にて
議論が集中した部分をひとつだけ紹介します

「自立できる経営」の具体策でした
後世にツケを残さない・回さないを
大原則に計画しています

結果 安易な起債運用は極力避けました
補助金も見込みませんでした
もちろん連携が実現すれば
効果額が見込まれますが

カウントしていません
全てがプラス効果として
ストックできるはずです

「本当に経営は出来るのか」
委員の皆さまの素朴な疑問だったはず
用水事業の見直しによるコスト縮減の効果です

さて 50年先も水道水を蛇口から出し続ける
そのためには管の漏水はもってのほか
必要な管更新を50年間で終える

そのための不足財源の目途もついた
しかし まだ机上の空論です

実現するためには日々の仕事が大事です
職員には水道のプロ集団としての資質が
十分に備わっています

この地域の水道は東部水道企業団にお任せ下さい
  


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2016年06月20日

新たな展開⑱「民間委託論」を考える

私は今の状態での民間委託には反対です
簡単に言えば
「人件費の差額」では水道事業は救えないからです

しかし 今後は進むことでしょう
人口減少社会が到来し
水道事業体の経営は苦しくなる
しかも 施設の更新や耐震化は急務

ますます事業経営の継続は
厳しい状況になるでしょう
それは建前論で

水道の関係者は当然
「現在でも経営は厳しい」ことは
肌で感じ分かっているはず

必要な管の更新を継続的にしないと
大変な状況になることも分かっているはず

でも 出来ない
大きな財源不足だから
福祉や教育を優先せざるを得ないから

特に地方は 水道の職員が少ない
もう減らすことが不可能な状況

その打開策として
官民連携・民間への包括委託が
声高に言われています

要するに民間活力を使って
水道事業の「安定経営」をする
という考え方です

水道事業は将来とも
水道水が安全に
安定的に供給されることが目的であり

その目的が達成されれば
事業を「誰がするか」ということは
大きな問題ではありません

しかし 課題は「更新・その財源」なのです
民間に事業を委託して
更新の財源が確保できるとは思えません

結局は「更新には蓋」の状況が生まれます
もしくは
その財源を利用者の方々に「料金値上げ」で
求めることになるはずです

もちろん幾らかの値上げは必要です
この東部水道の50年計画でも
50年間で2回程度の値上げ案を織り込んでいます

しかし それは「更新費用が不足する」だけではなく
人口減少や維持管理への対応策を含めて
計画しています

更新費用の不足額は
2百数十億円と大きいものでした
それを全体計画のダウンサイジングで
解消する計画

そっくり料金で回収となれば水道料金は
了承して頂く範囲では収まるものではありません

横道にそれましたが
民間の活力を求めるための
民間委託には賛成です
ここ東部水道企業団でもお願いをしています

しかし 施設の更新費用をだれが
どう負担するのか
または縮減するのか
問われていることは「ここです」

民間が負担なんて有りえない
税金か値上げか両方か
結局は住民負担となります
  


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2016年06月17日

新たな展開⑰「地域水道のあり方議論」観察者会議

大都市は
「自分でやる能力も財力もある」
問題なのは 地方の水道

そのまま放置すれば
結局は全体の足を引っ張ることになる

収入には限度がある
「何とかせんば」
その思いを共有する方々との
「あり方議論の場」ができました

国も「法令改正のチャンス
法及び制度 こうあって欲しい」案を

中核事業体の立場での案が欲しいとの意向のなかで
「やっぱり皆さん熱い」
多くの意見が出されました

私は2点

1つは市町村経営から県経営へ
理由は省きますが
広域 道州制を見据えたら当然

2つめは用水 水道の統合
用水事業と水道事業を
長年経営してきた唯一の事業体
だからこその分かることです

また水道の大きな課題は
更新事業の財源確保

人件費カットや民間委託の差額で
補える額ではない
桁が違います

なかでも求められていることは
水道の「責任」

その責任は
「常に蛇口から水道水が出る」こと

平時に突然
「断水 出ない」なんて
許されることではありません

根本的な問題解決の議論を
仕掛けて欲しい

まだまだたくさんのお話をしましたし
いろいろな方々のご意見も聞きました

国の担当者の
個人的な未来予想図も知りました

まだ間に合います
国は水道強化に対して本気です

私は期待しています
  


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2016年06月16日

新たな展開⑯「検討会・感想とその後」

良い経験でした

何が問題で
水道界に関係する方々が
どう考えられているかも 
知ることができました

連携の必要性は
当然承知している

しかし 単に連携・合併すれば
課題は解決するとは思えない

「赤字+赤字=大赤字」の図式から
脱却はできない

一昔前に大旋風だった
人件費カット等の合理化程度では
解決できない

大きな財源の不足ということなのに

国は連携に伴う
新しい補助制度をつくられるかもしれない
補助金目当ての連携議論すら あり得る

小さなパイを取り合う構図は
問題の本質を後にずらすだけ

その結果が 苦し紛れの民間委託
誰が運営しても 更新をしないなら
町は噴水状態 

そうなった時の責任論
こんなシナリオが一番怖い

でも 仮にそういう状況があるとすれば
やっぱり地方

大都市は
「自分でやる能力も財力もある」
問題なのは 地方の水道

そのまま放置すれば
結局は全体の足を引っ張ることになる
収入に限度がある

地域・地方の水道事業者の一人としては
「何とかせんば」

その思いを共有する方々が
やっぱりいらっしゃる

それぞれの地域での
水道事業者の有志の方々との
「あり方議論の場」ができました

国も地域の意見を望んでおられます  


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